深夜のおたのしみ。

いっぱい更新できますように。

2017年観た97本の中から、ベスト映画を語る。【後編】

今、隣の席で外国人グループの会話で「shortcake」という単語が頻出しており、気になってそれどころではありません。(しかもそのうちの1人はオーランド・ブルームに似ています。)

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映画『マリー・アントワネット』の靴はマノロ・ブラクニのお手製!だけど、クローゼットのなかに1足だけCONVERSEのブルーのスニーカーが混じっている。豆知識でした。

yurinabcd.hateblo.jp

続きです。

『あなた、その川を渡らないで』

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2017年、人生で一番感動して泣いた映画に出会った。観終わった瞬間、冒頭の意味がわかってもう一度観直して、また別の角度から泣いた。韓国にいる老夫婦のドキュメンタリー映画

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作中では語られていないのだけど彼らは一般人で、いつも市場にお揃いの服を着た仲睦まじい老夫婦がファッションスナップされていて、それをたまたま見つけた監督が興味を持って映画化~という奇跡の作品。おじいちゃんもおばあちゃんも可愛すぎて、どんな恋愛映画にも適いません。タイトルやあらすじから、結末が読めちゃうんだけどさ……それでも大号泣。

裸足の季節

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また外国から面白い映画がやってきた。フランスの映画監督によるトルコを題材にした作品。オリエンタル版『ヴァージン・スーサイズ』という感じ。美しくてキラキラしていて、仄暗くて。日本なら岩井俊二監督好きにおすすめ。

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この監督にとって初の長編映画だそうなので、次回作もたのしみ!どんどん女性監督には、こういった女性ならではの繊細な映画を撮り続けて欲しい。

『淵に立つ』

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裸足の季節』のようにヌルッとしていて、浅野忠信の狂気を感じた誰も浮かばれない映画。サスペンス小説を読んでいる時と同じ感覚ね。

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『怒り』も「どうしたらこんなに怖いものが撮れるんだろう?」って思ったし、観た後ハッピーになるわけでもないけど、こういう世界を知っておくことは人の痛みがわかることと近しいはず。

10月はなんと第30回東京国際映画祭(2017)の特別パスをいただいた。多くの映画のなかから選りすぐって集められた作品は、どれも胸が痛くなった。またいずれ記事にしたい!

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プログラムとにらめっこして、六本木の映画を渡り歩いた数日間は、もうなかなか体験できないだろうな。仕事辞めてよかったな。

重たい映画が並んでしまったけれど、評価が一番高いバカ面白い映画も紹介したい。

ワイルド・スピード ICE BREAK

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映画好きもそうじゃない人にも万人におすすめします。わたしもシリーズのファンでなく、前評判が良過ぎたので映画館へ足を運んだら……「マッドマックスと並ぶ、ハイスピードなバカ映画ってあるんですね!あはははは!!」って感じで最高でした。爽快な気分になりたい平日とか、自分へのご褒美兼ねて金曜日とか、あした会社やだな~っていう日曜夜とかに観るといいよ!

2017年は大好きな映画の最終シリーズが続々公開された。また1つ楽しみが終わってしまった。どれも最後まで美しかった。

アウトレイジ 最終章

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ありがとう武。君の作品が面白すぎて、仕事が手につかない24 -TWENTY FOUR- - Wikipedia現象になったことは忘れません。

ブレードランナー 2049

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あとこれも。友達いたはずなのだけど、友達いなくて原作の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」をループして読んだ学生時代でした。ハヤカワSF文庫サイコー。俺の中の厨二病フィリップ・K・ディックにも2049見せてあげたかったよ。

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もちろん持ってるよ!フィリップ・K・ディックの名作がTシャツになったブランド「PKD」がおしゃれだったのだけど、今はないよう……。サイトデザインも近未来でおしゃれで、訪れるたびワクワクしていた。Tシャツ売っているだけなのだけど。

大トリ『ムーンライト』

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長々読んでくれてありがとうございました。No.1だったのがアカデミー賞の読み間違え事件でもおなじみの『ムーンライト』です。

ciatr.jp

助演男優賞マハーシャラ・アリ、出演時間たった24分だってよ。すごい。主人公のお父さん的ポジションで出てくるのだけど、作中の名言は自分に言われているかのような気分になり、主人公になった体験ができる。

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黒人をブロンズ像のように輝かせて見せたり、海や空がきらめていて見える”カラーリスト”という職人による映像美。最新バンドのMVにいつも心ときめかせている人は、ぜひ観てほしい。

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学校ではいじめられ、家は貧しく育児放棄されている主人公。だからといって変に暗いわけでもなく、希望や夢を持っているわけでもない、どこにでもいる少年だ。「自分が何か?自分は何になるのか?は自分で決めるんだ。他人に決めさせるな。」物語の序盤で出てくるマハーシャラ・アリの言葉が、映画の終盤も、なんなら観終わった後も、心に残った。忘れられない一言が出てきて、日常のなかでもふと思い出したりして。名作ってこういうものだ。

www.uplink.co.jp

渋谷のアップリンクで期間限定上映していますよっと。みんなの2017年No.1も聞かせてね。続きは会ってお酒を飲みながら。